お花の便り VER02 9月編 その1
残暑は続きますが、ふと、風の中に秋を感ずることがあります。
「秋立ちぬ」 陽光は夏なのに、季節は移り変わってゆきます。
蜩が鳴くなか咲く花の姿を、石渡邸からお届けいたします。
シナクサギ 支那臭木
ハナギ「花木」と言う言葉があるので、「草木」と書くと思いきや、
葉っぱや茎が臭い木だから、「臭木」なのだそうです。
可愛い花は百合に似て香りは良いし、熟した藍色の実は、ピンクの顎と
絶妙なコントラストで可愛いのに、「臭い木」とは残酷な名前です。
シソ科の落葉小高木で、日本全国、朝鮮、中国に分布します。
クサギ茶があるし、茹でて和え物にすると山菜としても美味しいそうです。
高血圧の予防としての薬効、絹糸の染料(空色)としても使える貴重な木です。
花言葉は、「運命」「治療」
葉や茎が臭いがための酷評を乗り越えて、運命を切り拓く!
いいじゃありませんか!!! 素敵なお花です。
写真 石渡 登
文責 鵜澤 明